高校教員を対象に探究授業支援の体験講座を開催―修成建設専門学校
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2026.0910
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3行でわかるこの記事のポイント
●建設分野の課題解決に触れてもらい、専門学校教育への理解を促す
●生徒と日常的に接する教員との接点をつくり連携を深める
●募集広報の枠組みを超えた"専門学校広報"を推進
大阪市の修成建設専門学校は8月下旬、高校教員を主な対象に、体験型公開講座「修成建設アカデミア」を開催した。探究学習支援と位置づけ、計12の課題解決型の授業を体験してもらった。高校教員などが専門学校の実践的な教育内容や魅力をより深く知って多様な進路選択をサポートできるよう、今後も"専門学校広報"に取り組む考えだ。
🔗修成建設専門学校の「修成建設アカデミア」は、高校と日本語学校の教員を招いて開催。建設・土木・造園・デザインなどを切り口にした講座で、「探究学習のネタを持ち帰れる」「キャリア教育をアップデートできる」と高校訪問などで説明し、参加を呼びかけた。
「ものづくり」「建設DX」「社会的課題の解決」の3つのカテゴリの下、午前と午後で計12本の講座を開講。興味に応じて午前と午後、1本ずつ申し込んでもらう形にした。学びの場として、あえて1講座1000円の受講料を設定した。

修成学園の山下裕貴理事長は、この講座が東京の日本電子専門学校に倣ったものだと説明。数年来続いているという高校教員向けのイベントを2025年夏、視察させてもらった。「コンピュータ以外にもアニメや電気など、多彩な学科があることを伝える素晴らしい内容だと感じた」。
地元・大阪では、🔗「『衣・食・住』専門学校コンソーシアムOSAKA」で修成学園と連携する大阪調理製菓専門学校ecole UMEDA(村川学園)が、高校の家庭科教員を対象に同様のイベントを実施していることもわかった。
山下理事長はこれらのイベントが、高校の進路指導担当者ではなくクラス担任や教科担当者との接点になることに魅力を感じた。「私たちと高校との窓口は基本的に進路指導担当者だが、クラス担任にも専門学校の学びの魅力や最新の情報を直接届ける機会を増やしたいと常々考えていた」。
学生募集ではなく探究支援を前面に出すイベントなら、進路指導以外の教員を呼び込めると考えた。「大阪では全国に先駆けて高校無償化が始まり、公立から私立へと受験生の志望がシフトした。また、私立高校では探究授業で専門学校や大学をうまく活用して生徒のモチベーションを上げる学校と、ほとんど何もできていない学校に分かれつつある。そういう中で、公立・私立を問わず『探究授業で専門学校をうまく使ってほしい』というメッセージを発信したかった」。山下理事長はそう話す。
「修成建設アカデミア」は、高校教員にとって難題となっている探究学習において、建築・土木分野からテーマを提供して支援する形を取りつつ、自校の教育について理解を深めてもらう機会にしようと考えたのだ。
「高校では、調理・製菓や美容など、大学にはあまりない分野を志望する生徒には専門学校を勧めるが、建築や土木分野となると、当たり前のように大学を勧めている。建築や土木の専門学校での実践的な学びについて、高校教員に十分に伝えきれていないと感じていた。専門学校の建築教育は決して大学の下位互換ではなく、学び方こそ違っても専門的なことをしっかりやっている。それを伝える機会にできると思った」(山下理事長)
講座の名称に「アカデミア」を冠したのも、大学に勝るとも劣らない学術的な部分に触れてほしいと考えたからだ。授業の内容をコンパクトに再現する高校生対象の体験型イベントとは一線を画し、社会課題の解決につなげる深くアカデミックな視点で授業を紹介するよう努めた。
例えば、プログラムの一つ「『10cmの段差』から考える空間デザイン」では、建築に医療・介護分野も絡めた多面的なアプローチでバリアフリー、ユニバーサルデザインというテーマを掘り下げた。車椅子を使い、10センチの段差がどの程度の負担を生むか、スロープの角度によってどれだけ差が出るかを体験し、福祉住環境コーディネーターの資格に紐付く学びに触れてもらった。
山下理事長は募集広報の取り組みとは別に、専門学校の学びに対する理解を広げるための"専門学校広報"の必要性を語る。
『衣・食・住』専門学校コンソーシアムOSAKA」で取り組む🔗小・中学生向け職業体験イベントも、専門学校広報の一環だ。
「年度ごとに完結する募集広報だけではなく、積み重ねていく広報も大事。来年、再来年と継続的に指導に当たる高校教員とコミュニケーションを重ね、本校のファンとして応援してもらえるような関係をつくっていきたい」
修成建設専門学校は、産業界との教育連携にも力を入れる。現役の企業人に講師を務めてもらう授業は、普段以上に学生の目が輝くという。かつて、企業にとってはリクルーティングが主たる目的だった産学連携は「共に育てる」ものへと変化している。
学生募集を直接的なねらいとしない入り口・出口両方での連携は、結果的に募集につながるという手応えも感じている。
「修成建設アカデミア」では校長挨拶も含めて極力"募集色"を抑えたが、参加した教員から入試について熱心な質問が寄せられた。
また、産業界との教育連携に力を入れる中、「建設業に従事している保護者から本校について聞いて、入学したという学生も一定数いる」(山下理事長)など、企業人に校名を知ってもらう機会になると捉えている。
山下理事長は「修成建設アカデミア」を次年度以降も継続したい考えだ。「より多くの高校教員に参加してもらえるよう、夏休みのもう少し早い時期にすべきか、無料にする方がいいかなど、あらためて検討したい」と話す。
授業における産学連携もさらに推進し、どの授業にどんな企業が関わっているか、広報で積極的に発信したい考えだ。「本校の強みである実学教育について、どのような企業と連携し、どのような実践的な学びを提供しているか、具体的な中身をさらに可視化し、丁寧に発信していく」。
文・真境名妙子(事業企画部)
*意欲的な広報に取り組む修成学園の山下裕貴理事長が、進研アドの「専門学校向け広報セミナー」(大阪会場)に登壇、「専門学校の価値をどう伝えていくか」と題して講演を行います。
ぜひご参加ください。
🔗専門学校向け広報セミナー