共通テストの予想平均点は文・理とも前年からダウン
学生募集・高大接続
2026.0121
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3行でわかるこの記事のポイント
●ベネッセと駿台予備校、河合塾が約40万人の自己採点結果に基づき算出
●近年の易化傾向から一転し、国公立には慎重に出願か
●2年目の「情報Ⅰ」は前年から12点下がった
教育課程改訂後2年目となる大学入学共通テストが1月17、18の両日、実施された。ベネッセコーポレーションと駿台予備学校が提供する同テスト自己採点集計「データネット2026」は20日、河合塾との連携によって計約40万人の受験生から提出された自己採点結果に基づく予想平均点を発表。同日10時25分時点の予想平均点は、文系6教科(1000点満点)が596点(前年から-24点)、理系6教科(1000点満点)が603点(-30点)で、いずれも前年より下がった。想定していた得点に届かなかった受験生も多いと考えられ、国公立大学への出願では慎重になる可能性がある。私立大学志願層では受験校の絞り込みも考えられる。
記事中、平均点の前年差は2025年度入試センター発表平均点(最終集計)との差を四捨五入したもの。
大学入学共通テストは6回目で、「情報」の追加など、新課程に対応した教科・科目での実施は2回目となる。
2023年度入試以降、文系・理系とも6教科(2024年度までは5教科)の平均点は上昇が続いていたが、今回はいずれも前年より下がった。
「国語」の予想平均点は116点(前年と比べ-11点)だった。
「数学I・A」は47点(-7点)、「数学Ⅱ・B・C」は54点(+2点)。
「英語(リーディング)」は63点(+5点)、「英語(リスニング)」は55点(-6点)。
地歴・公民はいずれの科目も前年から5点以内の変動だった。
一方、理科は「物理」が46点(-13点)、「化学」57点(+12点)、「物理基礎」35点(+10点)など、変動が大きかった。
初年度は平均点69点で「易しい」とされた「情報Ⅰ」は、57点(-12点)と難化した。
データネットは前回から、自己採点の集計を河合塾(共通テストリサーチ)と共同で実施。より安定した母集団で出願指導データを提供できるようになった。
志望校判定の基準は従来通り両サービスが個別に設定し、共通サイトでそれぞれの判定を見られる。加えて、共通サイトからリンクする「マナビジョンCompass」では、さまざまな大学の判定シミュレーションが可能になっている。
ベネッセは予想平均点のデータに志望動向も加味して分析。エリアごとに高校教員を対象にした説明会を開催し、分析結果をフィードバックして出願指導を支援する。
大学入試センターの発表によると、今回の共通テストの志願者数は49万6237人で、前年から1066人(0.2%)減少。
2020年度入試から減り続けていた既卒生は6336人(9.8%)増加して7万1310人。現役生は5657人(1.3%)減少して42万311人。全志願者数に占める現役生の割合は前年の86.0%から84.7%に低下した。
受験生の出願動向に詳しい進研アドの中村浩二主席研究員は「予想平均点が下がったため、実力を十分に発揮できず、想定していた得点に届かなかった受験生が例年よりも多いと考えられる」と指摘。
国公立大への出願について「模試ではより上位の大学をめざす動きが目立っていたが、今回の結果を受けて、多少慎重な動きが見られるかもしれない」と予想する。
私立大学への出願については「当初のプランを急いで見直したい受験生にとっては『今から出願できる入試』の情報は何よりも必要であり、大学からの積極的な情報提供を期待したい」。一方で、「想定以上に得点できた受験生は、私立大学に出願していても安全校を中心に実際の受験を絞り込むことが考えられる。大学が受験者を確保するには、受験生本人に加えて高校教員や保護者に向けた一押しが必要だろう」と話す。