2017.1124

2018年度国公立大入試-国立のAO・推薦の募集人員は16.7%

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3行でわかるこの記事のポイント

●国立全体の募集人員は0.1%(121人)減
●茨城大、豊橋技科大、徳島大が新たにAO入試を導入
●九大初の推薦入試は新設の共創学部で実施

文部科学省は先ごろ、2018年度の国公立大学入学者選抜の概要を公表した。各大学が公表した入学者選抜要項をもとに全体状況を取りまとめている。AO入試の募集人員が前年度比1割増となる国立大学の概要を中心に見ていく。

*文科省の発表資料はこちら


●推薦入試の募集人員は横ばい

 大学院大学を除く82の国立大学全体の募集人員は、2016年度より121人(0.1%)少ない9万5327人。そのうちAO入試による募集人員は11.5%増の4046人で、全体に占める割合は2017年度の3.8%から4.2%に増えた。推薦入試の募集人員は前年より1人多い1万1875人、全体に占める割合も12.4%から12.5%と横ばい。AOと推薦を合わせた募集人員の割合は16.2%から16.7%に増えた。

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 国立大学のAO入試は茨城大学、豊橋技術科学大学、徳島大学の3大学が新たに導入し、計56大学(全体の68.3%)で実施。推薦入試は九州大学が新たに導入し、計77大学(全体の93.9%)が実施する。
 国立大学ではAO入試の拡大が続いており、実施する大学の割合、学部の割合、募集人員のいずれも調査が始まって以来最大となった。国立大学協会は2021年度までに、AO・推薦入試や国際バカロレア入試等による入学者の割合を全体の3割程度にする目標を掲げている。 

●茨城大のAO入試は英語外部検定の出願要件も

 茨城大学は、工学部と農学部でAO入試を導入する。農学部は食生命科学科国際食産業科学コースで4人を募集。GTECをはじめ指定する英語外部検定試験の基準を満たしていることなどを出願要件とし、センター試験(750点満点)、プレゼンテーション(200点満点)、面接(50点満点)で総合的に評価する。プレゼンテーションでは、「得意科目を生かして大学で学びたいこと」についてパワーポイントを使って発表させる。
 九州大学は2018年度に新設する共創学部の入学定員105人のうち10人を推薦入試で選抜する。1次選抜は推薦書、調査書、志望理由書、活動歴報告書の各書類で審査、2次選抜ではプレゼンテーションと面接を課し、センター試験の成績と提出書類を合わせた総合評価を行う。GTEC等、指定した英語外部検定試験の成績を提出した場合、「みなし得点」に換算し、これとセンター試験の英語の得点の高い方を採用する。
 共創学部では従来、同大学が実施していた21 世紀プログラムのAO入試を一部見直して実施し、20人を募集する。センター試験は課さず、1次選抜は調査書、志望理由書、活動歴報告書で審査、2次選抜では講義に関するレポート、討論、小論文、面接を課す。
 同学部は他に帰国子弟・留学生対象の国際型入試も募集人員10人で実施。一般入試は前期のみ実施し、入学定員の62%にあたる65人を募集する。
 なお、公立大学の数は2018年度、1校増えて87校になり、募集人員は前年より2.7%多い3万264人。AO入試は3校増えて29校(募集人員745人)、推薦入試は1校増えて85校(同7631人)でそれぞれ実施する。両入試合わせた募集人員は前年より4.3%多い8376人で、全募集人員に占める割合は27.7%となる


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