【6/4更新】「THEインパクトランキング2023」総合ランキングで北海道大学が22位
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2023.0602
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3行でわかるこの記事のポイント
●総合ランキング日本2位は京都大学で世界49位
●世界トップは今年もオーストラリアの大学
●6つのSDG別ランキングで日本の大学がトップ20入り
イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education」は6月1日、「THEインパクトランキング2023」を発表した。大学の社会貢献の取り組みを国連のSDGsの枠組みを使って可視化するランキングの5回目となる。総合ランキング日本トップは北海道大学の22位だった。
*関連記事(「Between情報サイト」より)
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「THEインパクトランキング」は気候変動対策やジェンダーの平等、健康と福祉など、国連がSDGsで掲げる17の各目標について、研究、管理責任、アウトリーチ(現場における実践)、教育という広範な4分野にわたる大学の取り組みをランク付けする。サステナビリティにおける大学の貢献度を示すランキングだ。
大学は自学の強みに合った目標を選んでエントリーできる。総合ランキングに参加する場合は「SDG17(パートナーシップ)」が必須項目で、これに加えて3つ以上のSDGについてデータを提出し、「SDG17」以外でスコアの高い3つがランキングに反映される。ランキングの安定性を保つため、今回から総合ランキングのスコアは過去2年間の平均値にしている。
SDG別のランキングもあり、こちらに参加する場合は自学が強みとする分野のSDGを1つ以上選びデータを提出する。
2023年のインパクトランキングには、115の国・地域から過去最多の1705校(前年から181校増)が参加した。その中で日本の大学は2番目に多い91校だった。
総合ランキングのトップ20は下表の通り。
総合トップは前年と同じオーストラリアのWestern Sydney University。2位はイギリスのUniversity of Manchester(前年9位)、3位はカナダのQueen's University(同7位)だった。トップ100へのランキング校数はイギリスが最多の26校。
日本は91の参加校のうち78校(世界第3位の校数)が総合ランキングにランクイン。トップ200に8校、トップ300に16校が入った。
*日本の大学の総合ランキング表はこちら
日本最上位は北海道大学の22位(前年10位)で、2位は京都大学の49位タイ(同19位タイ)。
ほとんどが順位変動なし、または下降している中、大阪大学は前年の201-300位から101-200位に、名古屋市立大学は前年の301-400位から201-300位に、それぞれ上昇。また、大阪公立大学は、統合前の大阪府立大学が前年301-400位、大阪市立大学が同801-1000位だったが、今回201-300位に上がった。
日本の大学はSDG別ランキングの6つでトップ20入りした。最高位は名古屋市立大学のSDG3(すべての人に健康と福祉を)7位。各SDGの日本最高位は以下の通りで、私立大学では立命館大学、中部大学、慶應義塾大学が含まれる。九州大学は4つのSDG、茨城大学は3つのSDGでそれぞれ最高位。総合ランキング日本最高位の北海道大学をはじめ東北大学、筑波大学は2つのSDGで最高位となった。
SDG1(貧困):立命館大学 19位タイ
SDG2(飢餓):京都大学 30位タイ
SDG3(保健):名古屋市立大学 7位タイ
SDG4(教育):中部大学 401-600
SDG5(ジェンダー):お茶の水女子大学 201-300
SDG6(水・衛生):九州大学 18位
SDG7(エネルギー):九州大学、茨城大学 101-200
SDG8(成長・雇用):九州大学、茨城大学 101-200
SDG9(イノベーション):東北大学 11位タイ
SDG10(不平等):茨城大学、広島大学、横浜市立大学 201-300
SDG11(都市):筑波大学 54位タイ
SDG12(生産・消費):筑波大学 54位タイ
SDG13(気候変動):東北大学 44位
SDG14 (海洋資源):九州大学 18位
SDG15 (陸上資源):北海道大学 17位
SDG16 (平和):慶應義塾大学 32位
SDG17 (パートナーシップ):北海道大学 53位
※( )内は略称
*日本の大学のSDG別ランキング表はこちら
今回のランキングについて、THEチーフ・ナレッジ・オフィサーのフィル・ベイティ氏は次のようにコメントしている。
本ランキングは従来の限定的なアプローチから脱却し、より広範な課題、より良い社会の実現に向けた大学の貢献度に着目している。日本からの参加の多さは、日本の大学がこれらの重要な目標に真剣に取り組んでいる証しと言える。
本ランキングは、SDGsの達成に向けた大学の取り組み状況を理解するうえで、大学、政府、資金提供者、政策立案者にとって価値あるツールだ。また、進学希望者が進学先を検討するうえでも重要な判断材料となるだろう。