2018.0119

センター試験平均点の変動は小さく,志望通りの出願へ-ベネッセ「データネット」

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3行でわかるこの記事のポイント

●センター試験志願者の約80%をカバーする集計に基づき志望動向を分析
●私立大学は募集人員、志望者数とも増加
●国公立、私立とも文系は人文科学、経済・経営・商などで志望者数が増加

ベネッセコーポレーションと駿台予備学校が提供する大学入試センター試験自己採点集計「データネット2018」は、1月17日から自己採点集計結果の概況、得点状況、大学ごとの志望動向、志望者度数分布などを発表している。文系・理系とも予想平均点はほぼ前年並みで、受験生は志望通りの出願に動くと予想される。
「データネット2018」はこちら


●現役生のセンター志願率は44.6%で過去最高

 2018年度のセンター試験の志願者数は58万2671人で前年から6704人増加した。現役生は1728人増、既卒生は4830人増。現役生の志願率は44.6%で過去最高となり、志願者数に占める現役生比率は81.3%だった。前年度の厳しい入試を反映して既卒者の割合が増え、現役生比率は0.6ポイント下がった。
 データネットの集計数は46万4300人で、センター試験出願者数に対する集計率は79.7%。集計数を文理別に見ると「5教科8科目文系」が10万2016人、「5教科7科目理系」が16万1697人となっている。
 集計に基づく5教科900点満点の予想平均点は、文系が554点(得点率62%、前年差-2点)、理系は564点(得点率63%、前年差+2点)。いずれも前年並みで、センター試験の結果を受けて出願傾向が強気・弱気のいずれかに傾く可能性は低く、本来の志望に沿った出願になると予想される。

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 平均点を科目別に見ると、地理B、倫理、倫理・政経、化学などで上がり、英語(リスニング)、生物などで下がった。得点調整が実施される可能性は低そうだ。

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●国公立理系の志望者数は薬学で増加、医学、農・水産学で減少 

 データネットの集計によると、国公立大学の志望者数は対前年指数102(集計者数の対前年指数は100)で、大きな変動は見られない。
 学部系統別に見ると、模試の動向と同様に文系では人文科学や経済・経営・商学などで志望者数が増加。理系では薬学で増加する一方、 医学や農・水産学では減少している。 

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●私立理系の志望者数は歯学、工学で増加、医学、薬学で減少 

 センター試験を利用する私立大学は前年度と同じ526大学。全体の募集人員の増加に伴い志望者数も増加、対前年指数は104となった。
 学部系統別に見ると、文系では模試の動向通り人文科学、経済・経営・商学、社会学で志望者数が増加。理系では歯学での増加が目立つ。減少したのは教員養成・教育学、医学、薬学など。

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 今回の入試は段階的に進められてきた入学定員管理厳格化の最終年度で、大規模・中規模大学を中心に合格者数がさらに絞り込まれるため、受験生にとって厳しい入試が継続しそうだ。
*私立大学を含む個別大学の志望動向はこちら
 1月18日午後、全国で高校教員対象のデータネット説明会が開かれ、今後、各高校で生徒に対する出願指導が行われる。センター試験の自己採点結果、およびこれまでの模試の成績と、データネットの志望動向や合否ライン、各大学のウェブサイトで公表される志願者速報等を確認しながら出願先、併願先を決めていく。
 ベネッセコーポレーション初等中等教育事業本部教育情報センターの渡邉慧信センター長は「センター試験の平均点で強気、弱気がなく安定した志望だからこそ国公立志望者に対しては、判定とこれから2月の個別試験までの自身の伸び予測、志望校群の個別試験との相性をしっかり見たうえでの出願を勧めたい。今年度は暦の関係でセンター試験の日程が早く、その分個別試験までは時間があるので、ここからの頑張りが合否につながるはずだ」と話す。


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