「THE世界大学評判ランキング」-東大など日本の6校が100位以内に
ニュース
2017.0619
ニュース
3行でわかるこの記事のポイント
●137カ国1万人以上の研究者を対象に評判調査
●中国、香港などアジア太平洋地域の大学が躍進
●「大学ランキング」の順位下降と対比し「日本は栄光の上にあぐら」と指摘
イギリスの高等教育専門誌「THE(Times Higher Education)」は6月15日、2017年の「世界大学評判ランキング」を発表した。各国の研究者を対象に、大学の教育力や研究力について聞いたアンケート調査に基づいており、100位までの中に日本から東京大学(11位)、京都大学(25位)など6校がランクインした。
評判調査は2017年1月から3月にかけて実施され、137カ国から1万566件の回答が集まった。今回の結果が、9月に発表する2017-2018年の「THE世界大学ランキング」に反映される。30位までのランクイン大学は下表の通り。
ハーバード大学は7年連続のトップで、アメリカから世界最多の42校が100位までにランクインした。
今回もアジア太平洋地域の大学の躍進が目立つ。中国の清華大学(14位)と北京大学(17位)はいずれも前年から4ランク上昇、インペリアル・カレッジ・ロンドン、ペニンシュラ大学、コーネル大学など、欧米の著名な大学を上回った。香港からは3校がランクインし、香港大学はこの5年間で6ランク上昇して39位になった。
日本からランクインした6大学は下表の通り
6校のランクインは中国、ドイツと同数だった。東京大学は前年の12位から1ランク、京都大学も27位から2ランク、それぞれ順位を上げた。東京工業大学も順位を上げ、名古屋大学は初のランクインとなった。
「THE」編集長のフィル・ベイティ氏は、日本の大学の順位が「世界大学評判ランキング」で上がる一方、「世界大学ランキング」では下がる傾向にあることについて、「日本の大学は、世界大学ランキングでアジア諸国の大学の躍進に追いつけていない」と指摘。両ランキングで着実に順位を上げている中国を引き合いに、「日本の大学は現在の栄光の上にあぐらをかいている状態だ。何十年もかけて獲得してきた高い評判を損なわないために、それに見合った学術研究の実績を上げていく必要がある」と述べている。
※2016-2017年の「THE 世界大学ランキング」では、東京大学が39位、京都大学が91位だった。
*2016-2017年の「THE 世界大学ランキング」の記事はこちら
/univ/2016/09/the-wur.html
*「THE世界大学ランキング 日本版」の記事はこちら
/univ/2017/03/THE-japan.html