文科省が2017年度国公立大入試概要を公表ー国立のAO枠は676人増

●国立の全募集人員は0.3%減
●国立のAO・推薦の募集人員の割合は2016年度の15.6%から16.2%に
●滋賀大は新設学部で初のAO入試。書類選考、小論文、プレゼン等で選抜

文部科学省はこのほど、2017年度の国公立大学入学者選抜の概要を公表した。各大学が公表した入学者選抜要項をもとに全体状況を取りまとめている。AO入試の募集人員が前年度比2割増となる国立大学の概要について見ていく。
文科省の発表資料はこちらhttp://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senbatsu/__icsFiles/afieldfile/2016/10/06/1377882_3.pdf
関連記事はこちら
http://between.shinken-ad.co.jp/hu/2016/09/setsuzoku-shinchoku.html


●推薦入試の募集人員は微減

 大学院大学を除く82の国立大学全体の募集人員は、2016年度より0.3%少ない9万5448人。そのうちAO入試による募集人員は22.9%増の3628人で、全体に占める割合は2016年度の3.1%から3.8%に増えた。推薦入試の募集人員は対前年比0.6%減の1万1874人で、全体に占める割合も12.5%から12.4%と微減。AOと推薦を合わせた募集人員が全体に占める割合は15.6%から16.2%に増えた。

グラフ.png

 国立大学のAO入試は滋賀、香川、熊本の3大学が新たに導入し、計53大学で実施。推薦入試は2016年度より1大学減って76大学が実施する。
 国立大学におけるAO入試の拡大が目立ち、実施する大学の割合、学部の割合、募集人員のいずれも調査が始まって以来過去最多となった。推薦入試との合計募集人員の割合が最多になったことと合わせ、文科省の担当者は「自学にふさわしい学生を入学させるために、より丁寧に多面的、総合的な選抜を実施しようという姿勢の表れであり、高大接続改革の趣旨に沿ったものと捉えている」と評価している。
 滋賀大学は、2017年度に新設するデータサイエンス学部で、募集人員の2割にあたる20人をAO入試で募集。PBL型演習が4年間継続する文理融合型カリキュラムで学ぶための資質を、多面的な評価によって選抜する。1次選考では、データや図表を含む資料を読んで設問に答える形式の小論文を課す。その結果と調査書、志望理由書、データ分析レポート等の出願書類を合わせて総合的に評価。2次選考では、データ分析レポートの内容に関するプレゼンテーションを含む面接を実施。最終選考で、センター試験5教科7科目または6教科7科目の合計得点550点以上の者を合格とする。

●国大協は「AO・推薦・IBを全体の3割に」の目標を掲げる

 文科省による入試改革推進の動きを受け、国立大学協会は2018年度までに、AO・推薦入試や国際バカロレア入試等による入学者の割合を全体の3割程度にする目標を掲げている。文科省は、全ての入試で学力の3要素を測定し、多面的、総合的な評価によって選抜すべきという基本方針に基づき、「大学入学者選抜実施要項」でAO入試や推薦入試を定義している記述を変更することも検討している。
 こうした動きの下、今後、国立大学では従来のAO・推薦入試の枠組みにとらわれない新たな選抜方式が広がっていきそうだ。