2015.0811

国際基督教大学

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「文・理にとらわれない知的好奇心と創造力」を新たな入試「総合教養」で見極める

 国際基督教大学(ICU)は、2015年度から一般入試に「総合教養」を導入した。志願者は、ICUの一般教育のような内容の講義録音を15分程度聴いた後、高校までの国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の各要素が総合的に含まれる問いに解答する。

 アドミッションズ・センター長の森島泰則教授は、「基礎的な知識に加え、論理的・批判的思考力などを総合的に測る。アドミッション・ポリシー(AP、図表)との合致を見る試験と言える」と説明する。ICUならではの特色ある教育に適合する入学者を高い精度で選び出したいという。

 同大学のウェブサイトで公開されているサンプル問題には、講義の中でワインを形容する詩的な表現が出てきたり、2015年度の問題には化学式や音楽が出てきたりと、APに掲げる「文系・理系にとらわれない広い領域への知的好奇心と創造力」を見極めようとの意図がうかがえる。「入試は大学から志願者へのメッセージ」(伊東辰彦教養学部長)というわけだ。

 また、学生の多様性確保のため、さまざまな国の留学生を受け入れる体制を整えている。エッセイ、推薦状、英語能力を示す書類などを基に、個人の資質、バックグラウンド等も含めて総合的な評価を行っている。

 図表:ICUのアドミッション・ポリシーicu_zu.png