進路選び・受験と向き合う胸の内〜高校生マインドカレンダー <9月>

「進路選び・受験と向き合う胸の内〜高校生マインドカレンダー」は2016年7月から毎月、進研アドのメルマガで配信し、ご好評いただいているシリーズです。大学の学生募集につながる情報をより多くの方にお読みいただけるよう、本ウェブサイトでも掲載いたします。進研アドの高校生モニターのアンケートや進路指導現場の情報を基に、時期折々の生徒のリアルな動きと声をお伝えし、効果的な募集広報のヒントを提供します。

9月になると3年生は、一般・推薦とも入試に向けた手続きや対策が本格化。2年生は先輩の受験シフトを遠目に見ながら、より具体的になる進路指導の下で自分の進路に向き合います。この先、志望校について本格的に考え始める2年生のための情報発信も、大学にとって重要になります。


高3生の9月

 夏休みが終わり、いよいよ受験に向けて一直線...でも、「思ったより時間がなく、予定通りに勉強を進められなかった」と振り返る生徒も多いようです。学校では指定校推薦の校内選考があり、小論文や面接の指導もスタート。一般入試受験者の多くは、センター試験に出願します。一般入試と推薦・AO入試の進路スケジュールが異なるため、クラスでは、それぞれの受験者の間に微妙な温度差が生まれるようです。

●この時期の高3生のつぶやき〜進研アドの高校生モニターアンケート(2014〜2015年度、高3生を対象に実施)より

◆2学期を迎えて◆
☆夏休みの勉強は、詰めすぎた計画でどんどんおしてしまいました(関東の私立高校女子)。
☆自分のせいなんだけど、この先、時間が足りないことに気づきました...(中四国の公立高校女子)。
☆先生に「国数英は2学期に入るまでに完成」と言われていたのに、できている気がしないんです(中四国の公立高校女子)。

◆クラスの雰囲気◆
☆推薦・AO組と一般組の間で温度差があります。推薦・AO組は自習の時間など緊張感がなく、ほっとしている雰囲気。一般組の子はエンジンがかかっています(関東の私立高校女子)。
☆推薦やAOを受ける人は小論文の添削で忙しいけど、一般の人はまだ焦っている様子はないかな(東北の公立高校男子)。

高2生の9月

 「夏休みの勉強がはかどらなかった...」というつぶやきは2年生からも聞かれますが、3年生にありがちな「時間が足りない」「勉強範囲が広すぎる」といった理由ではなく、楽しいことを優先させた結果であることがうかがえます。
 部活動をしている生徒は、自分が下級生を引っ張る立場になって、引退した3年生に対する尊敬や憧れをあらためて感じるようです。そんな先輩たちがセンター試験出願や指定校推薦の校内選考などで緊張感を高める様子が何となく伝わってくる中、2年生の進路指導も、進路希望調査、科目選択説明会など、より具体的な内容になり、進路選択が、「自分ごと」になっていきます。
 センター試験本番で校内の受験ムードがピークに達する1月には、2年生の適切な進路選択を支援する情報を提供したいものです。高校生は年齢の近い身近な存在に影響を受けやすいので、大学に関する情報も、在学生の学生生活レポートや受験体験記といった手法のほうがリアリティを感じられ、興味を持って読む傾向にあります。

●この時期の高2生のつぶやき〜進研アド高校生モニターアンケート(2013〜2015年度、高2生を対象に実施)より

◆夏休みの振り返り◆
☆他にやりたいことがいっぱいあって、勉強は計画通りに進みませんでした...(北海道の公立高校男子)。
☆うまく進む日もあったけど、急な外食などで進まない日も多かったなぁ(近畿の公立高校女子)。

◆3年生引退後の部活◆
☆先輩のようになりたいと思うのになれなくて、たくさん練習しようっていう気になります(関東の公立高校女子)。
☆部員を盛り上げることがなかなかできず、先輩が恋しいです...(九州の公立高校女子)。

◆受験情報誌で読みたくなる記事
☆大学の紹介でも、先生が出てくる記事より先輩が説明してくれる記事の方が好き。身近な存在って感じだから(女子)。
☆自分と同じ立場、志望校の先輩の話を読みたいですね(女子)。

〜〜〜コラム「科目選択」はこうなっている〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 多くの高校では2年次から文系、理系のコースに分かれ、9月頃には、3年次の履修科目を選択するための説明会がスタートします。志望校の入試科目を調べたうえで、理科と地歴・公民を中心に科目を選択させます。
 首都圏の公立高校で長年、進路指導を担当してきたベテラン教員は次のように説明します。「まず学年集会で、各科目の担当教員が科目の内容を説明するところからスタートします。あまり苦手意識にとらわれず、やってみたいこと、就きたい職業などから必要な科目をきちんと履修するよう話してきました。経済学や心理学でも数学が必要なことを知らない生徒も多いので、単純な思い込みだけで決めさせないことが大切です」。
 学年集会の後、各クラスのLHRなどで担任が面談をしたうえで予備調査を行い、あらためて面談。3回程度の調査を経て2月頃に決定し、3年次のクラス編成をするパターンが多いようです。「最近の生徒は自分でしっかり考える力が弱くなっていて、教員の一言に安易に流されたりします。自分は何がしたいのか、そのために今、何が必要かと繰り返し問いかけ、自分で結論を出せるように仕向けます」。