2016年02月18日

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ICT教育の課題

~文部科学省「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会(第1回)」傍聴報告~

文部科学省は2016年2月15日(月)に、有識者による「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」(第1回)を開催した。
 初中等教育でのICT活用が進み、次期学習指導要領改訂には情報教育の充実やアクティブ・ラーニングでのICT活用が議論される一方で、ICT機器の整備や教員のICT指導力が地域・学校によってまちまちであるため、教育の情報化を着実に進める必要との問題意識からである。


先進的なICTの教育への利活用の一方で、地域・学校間の格差が拡大

 会の冒頭、文部科学省から懇談会設置の趣旨説明があり清水 康敬 委員(東京工業大学 監事・名誉教授)を座長に選出した後、市原 健一 委員(茨城県つくば市長)から、「教育日本一つくば『先進的ICT教育利用』」と題して、初等教育における電子黒板やタブレットの教育利用導入事例の報告があった。
 続いて、藤村 裕一 委員(鳴門教育大学大学院 准教授)から、ICT教育改善の必要性について報告があった。ここでは、都道府県ごとのICT機器整備状況の格差が拡大していることや、事務的な業務により教員の残業時間が増えていることが示された。

高等学校の現状

 両報告の後に参加委員の意見表明があり、牛来 峯聡 委員(東京都立町田高等学校校長)は、ICTの教育成果を実感した教員ほどICT教育のスキルも上がっていくことや、10分間の授業間の休み時間で準備できるICT機器でないと現場での実際の使用に時間ロスが発生してしまうことを述べた。
 また、福田 孝義 委員(佐賀県教育委員会副委員長)からは、佐賀県が2016年度には高校1年生から3年生までの全員が、ひとり1台パソコンを持って登校する見込みになることが示された。同委員は、教員のICT教育力のさらなる強化と、ICT機器を教育に用いるからこそ、個々の生徒に納得して理解させる教科指導力の涵養が必要だと指摘した。

 次回開催は未定だが、今後は生徒の学習環境整備と教員の校務支援システム環境整備を中心に、引き続き懇談会を開催していく予定だ。